後藤理事長患者さんのための漢方医学

ホームページ開設に当たって

漢方医学は5世紀に日本に導入され、およそ1500年の長きにわたって日本人の健康を支え続けてきました。この医学は明治維新でいったん正統医学の地位を失いましたが、近年になって再び注目を浴びるようになっています。

近年における西洋医学の進歩は素晴らしく、かつては漢方医学による治療のほうが優位であったさまざまな疾患も、現在では多くの領域で西洋医学の標準治療が確立し、漢方治療を必要とする疾患は相対的に少なくなりました。

しかし、それでも、漢方医学を用いたほうが良い疾患はまだまだ多く、また新しい研究によって今までにない適応症の解明も進んできました。次々に市場に投入される新薬とは異なり、千年以上前から使われている古い薬であるにもかかわらず、なお新しい使い方が開発されているのです。

現在、漢方医学に関する情報はあふれるほど多くありますが、それらのほとんどは、医療者の側から見たもので、これまでのところ、患者さんがそれらの情報を判断できるだけの知識を提供する書籍は存在しませんでした。このホームページでは、そのような患者さんの声に答えるべく、どのような場合に漢方治療を行うべきなのか、あるいは行うべきでないのかということを、できるだけ客観的に記述します。現時点で分かっている漢方治療の適応と限界も、できるだけわかりやすく記しておきました。

読者の方は、この情報によって、最新の漢方医学の臨床応用の形を知ることができるでしょう。漢方医学は魔法の医学ではなく、西洋医学とは用いる理論が異なるとはいえ、科学的な目で見ても優れた医学であるということを、そして、まだまだ解明されていないところが多くあるものの、大きな可能性を持った医学であるということも理解されるでしょう。

このホームページの情報が、少しでも多くの方に読まれ、漢方医学を必要としておられる方々のお役に立つことを祈ります。

2014年5月15日
ライフエンス総合研究所
所長 後藤修司